あやつり人形(CITADELS)を徹底解説 ルール/遊び方、レビューを紹介

2024-04-01更新
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監修
オグランド
ボードゲームデザイナー/ボードゲームアンバサダー
国内最大規模のアナログゲームの祭典「ゲームマーケット2023春(ThunderGryph Game賞 in GameMarket2023)」にて大賞を受賞。海外ライセンス契約含め、多数のボードゲームを制作。ボードゲーム所持数は1,000を優に超え、ボドゲイベントの開催やブログの執筆等も手掛ける。

アークライト販売の人気ボードゲーム、「あやつり人形(CITADELS)」。その概要、ルール・遊び方、シリーズ・拡張パックの種類と選び方、攻略のコツ・ポイント、オンラインでプレーする方法、レビューをご紹介します。

あやつり人形(CITADELS)とは

あやつり人形(CITADELS)とは、ブルーノ・フェイドゥッティ制作のボードゲームです。中世を舞台に、プレーヤーたちは建築士となって都市完成を目指します。戦略と読み合い、ブラフ(はったり)が渦巻く名作ゲームとして広く評価されています。

難易度 ★★★☆☆
プレー人数 2~8人
標準プレー時間 30~60分
オンライン ×
対象年齢 10歳~

あやつり人形(CITADELS)のルール・遊び方

舞台は中世、プレーヤーたちは建築士となって自分の都市を造り上げます。

準備

  • 使用するキャラクターカードを選びます
  • それと同じキャラクタートークンも用意し、番号順にテーブルの中央に一列に並べます
  • 説明書のカスタマイズ例などを参考に、特殊な建物カード(紫)14枚と基本の建物カード54枚を合わせてシャッフルします
  • 各プレーヤーに金貨2枚と建物カード4枚を配ります。金貨は自分の前に置き、建物カードは手札として持ちます
  • 残りの金貨と建物カードは山としてテーブルの中央にまとめて置いておきます
  • 最年長のプレーヤーが王冠コマを受け取り、最初の親となります

おおまかな流れ

  1. 王冠コマを持っているプレーヤー(親)からキャラクターカードを選びます
  2. キャラクターカードの番号順に手番を行ないます

すべてのプレーヤーの手番が終了したら、キャラクターカードを回収し、1、2を繰り返します。

キャラクターカードの選び方

王冠コマを持っているプレーヤー(親)は、キャラクターカードを裏向きでシャッフルします。

4人で遊ぶ際には2枚、5人で遊ぶ際には1枚のキャラクターカードをランダムに選び、表向きにして捨てます(場に公開して置いておく)(この時捨てたカードに順位4番のキャラクターカードがあった場合、もう1枚引き直し、4番のキャラクターカードは捨てません)。さらにもう1枚をランダムに選び、裏向きにして捨てます(公開はせず場に置いておく)。

残ったカードの中から1枚を選び、自分の前に裏向きにして置き、残りのキャラクターカードを左隣のプレーヤーに渡します。キャラクターカードを受け取ったプレーヤーは、その中から1枚を選び自分の前に裏向きにして置き、残りのキャラクターカードを左隣のプレーヤーに渡すことを繰り返します。

7人もしくは8人で遊ぶ場合にのみ、最後の人は、受け取ったキャラクターカードと最初に場に裏向きにして置かれたカードの2枚の中から1枚を選びます。

自分の手番でできること

全員がそのラウンドで担当するキャラクターカードを選んだら、キャラクタートークンに書かれた番号順に自分の手番が来ます。自分の手番が来たらキャラクターカードを開示し、収入(金貨2枚、または建物カード2枚を山札から取り1枚を選び手札にする)を得て、任意で建物を建設するというのが基本の流れです。

建物を建設する場合は、各建物カードに示されている分の建設コストを金貨で支払わなければなりません。建設した建物カードは、自分の前に表向きで置きます。またキャラクターカードや建物カードの特殊能力があれば、使用することができます。

全員の手番が終了したら、次のラウンドに移ります。次のラウンドの親は王冠コマを持っているプレーヤーになります。

勝利条件

いずれかのプレーヤーが都市を完成させたら(7つ(2~3人で遊ぶ時は8つ)の建物を建設する)、そのラウンドでゲームは終了になります。

すべてのプレーヤーが手番を終えたら、建物コストやボーナス点などから勝利点を集計し、最も合計得点の高かったプレーヤーが勝利となります。

カードの種類

建物カード

建物カードには以下の5種類があります。

  • 貴族関係(黄)
  • 宗教関係(青)
  • 商業関係(緑)
  • 軍事関係(赤)
  • 特殊な建物(紫)

ゲーム終了時、5種類すべての建物を建設しているとボーナス点がもらえます。

キャラクターカード

キャラクターカードは全部で27枚(1~9番×3種類)あります。ゲームを始める前に、どのキャラクターカードを使うかを決め、各番号から1種類ずつ選んでセッティングします。

順位9番のキャラクターは、3人または8人で遊ぶ時にだけ使用します。

1番…【妨害(キャラクター指定)】他プレーヤーの手番を奪ったりプレッシャーをかけるキャラクター。

  • 暗殺者
  • 魔女
  • 判事

2番…【妨害(キャラクター指定)】他プレーヤーの金貨を奪うキャラクター。

  • 盗賊
  • スパイ
  • 脅迫者

3番…【妨害(プレーヤー指定)】他プレーヤーの手札を錯乱したり交換できるキャラクター。

  • 奇術師
  • 魔法使い
  • 占い師

4番…【権利】王冠コマが移動するキャラクター。貴族関係の建物カードに対して特殊効果(金貨や建物カードの取得)を発揮できる。

  • 王様
  • 皇帝
  • 貴族

5番…【守備】自分の都市の建物を守ったり、他プレーヤーの力を借りるキャラクター。宗教関係の建物カードに対して特殊効果(金貨や建物カードの取得)を発揮できる。

  • 司教
  • 修道院長
  • 枢機卿

6番…【利益】収入が増えたり、建設コストの払い戻しを受けたり、建設能力が上がるキャラクター。商業関係の建物カードに対して特殊効果(金貨や建物カードの取得)を発揮できる(錬金術師以外)。

  • 商人
  • 錬金術師
  • 貿易商

7番…【利益】自分の保有金貨や手札の建物カードを増やしたり、建設能力が上がるキャラクター。

  • 建築家
  • 航海長
  • 学者

8番…【妨害(プレーヤー指定)】他プレーヤーが建設した建物を破壊・交換・奪うことができるキャラクター。

  • 将軍
  • 外交官
  • 元帥

9番…【特殊】他プレーヤーの動き次第で金貨を得たり、自分の都市を強化できるキャラクター。

  • 女王
  • 芸術家
  • 徴税官

あやつり人形(CITADELS)シリーズ・拡張パックの種類と選び方

本記事でご紹介している内容は、『あやつり人形(新版)』です。

初版の『あやつり人形』、その後拡張セットとして暗黒の王が出版されたのち、キャラクターカードと建物カードの改良、すべてのカードのデザイン刷新などを経て、現在の『あやつり人形(新版)』が発売されました。

また、現在出版中の『あやつり人形』には、新版とクラシック版があります。

クラシック版は、キャラクターカードが8種類で新版よりサイズが小さく、初版にマイナールール調整とカード修正を施したものです。一方新版は、9種類のキャラクターカードと30枚の特殊建物カードが入っており、幅広いカスタマイズを可能としています。

あやつり人形(CITADELS)攻略のコツ・ポイント

あやつり人形はとにかく戦略の読み合いが勝負のカギになります。各プレーヤーの所持金や建設済みの建物カードの状況、自分がキャラクターカードを選ぶときに、どのカードが無くなっていて、どのカードを渡したのかといった情報から誰がどのキャラクターカードを選んでいるのかを予測していくのがポイントです。

手札の建物カードに対して一番効果的なキャラクターを選ぶ

まずは自分の戦略を立てましょう。手札の建物カードを確認し、一番効果的に働くようなキャラクターを選びます。

もちろん親からキャラクターカードを選んでいくので、必ずしも自分の希望のものを選べる保証はありませんが、その時の選択肢の中で一番メリットのありそうなキャラクターを選びましょう。

例えば建物カードに色の偏りがあるなら、4・5・6番など特定の建物に対して特殊効果(金貨や建物カードの取得)を発揮するキャラクターを選べば、規定の収入以外にも金貨や建物カードを得られるので便利です。

また、建設コストが大きな建物カードばかりが手札にあるなら、2番で金貨を奪って建物を建てられるようにしてもよし、3番で他プレーヤーとカードを入れ替えるもよし、7番で手持ちを潤わせてから次のターンでアクションを起こすのもよし、など戦略は様々です。

特にこれといった効果的な組み合わせがないなら、最初から妨害に踏み切るのも良い手です。こんなときは8番のカードが使えるかもしれません。8番は他プレーヤーの建物に影響を与える役割をするため、相手がリーチをかけたら建物を壊そうとゲームの終盤で注目を集めがちですが、手番が後ろのため実は相手がリーチをかけてからではほとんど妨害できなかったりします。そのため序盤から使うことで相手にリードさせないように働きかけることができます。

他のプレーヤーの戦略とキャラクターを推察する

自分の戦略を立てると同時に、他プレーヤーの戦略とキャラクターを推察することも重要です。

「妨害」はこのゲームでポイントとなる戦略の一つですが、相手を妨害するにしても、妨害を回避するにしても他のプレーヤーが何を考えているかを推察することが必要です。

相手を妨害するために自分が妨害系のキャラクターカードを選択したのなら、他プレーヤーが選んだキャラクターを当てないといけません。プレーヤー指定で妨害できるものもありますが、キャラクター指定のものは相手が選んだキャラクターを当てられないと意味がないのです。

また妨害を回避するには相手からの攻撃を避けられるように動く必要があります。例えば相手が8番の将軍を選んでいそうなら、自分は1番の暗殺者で相手の手番を奪ったり、5番の司教で建物破壊を防ぐ、といった対策が立てられます。

なるべく相手に手の内を読まれないようにする

各々が戦略を立てる中で、相手に戦略を読まれないようにすることが何より大事かもしれません。

戦略を読まれ相手からの妨害を受け続けていると、自分のやりたいことができず次第に不利になっていきます。なるべく目立たないように、自分の手番を奪われないようにしながら、最善の選択をしていきましょう。

例えば、建設した建物カードの色に偏りが出てきたとき、それに対して特殊効果を発揮できるキャラクターを選ぶというのは読まれやすい戦略です。またそれを選ぶだけで得をするような効果を持つキャラクターも、妨害の標的となりやすいです。

欲張り過ぎずあえて他のキャラクターを選択し、しかし着実にゲームを進めることができれば勝利に近づけるかもしれません。

あやつり人形(CITADELS)をオンラインでプレーする方法

ウェブサービス(PC/スマホ)

なし

アプリ(スマホ)

なし

あやつり人形(CITADELS)のレビュー

あやつり人形が広く人気を博している一番の要因は、そのルールの絶妙さにあるかもしれません。

キャラクター同士がじゃんけんのように相対していたり、隠れ蓑的なキャラクターや妨害に徹しているキャラクターがいたり、各キャラクターカードのハイリスクハイリターン・ローリスクローリターンのバランス、効果と手順が絶妙だからこそ、あれこれ考えるのが楽しくなります。

それゆえ、キャラクターカードを吟味する時間が長くなってしまい、他のプレーヤーが暇になりがちですが、時間制限を設けるなどすればスムーズにゲームを進められるかもしれません。

また特殊な建物カードの効果も巧妙につくられており、中には大逆転を狙えるようなものも多く、ゲームを盛り上げます。

次に、遊び方を幅広くカスタマイズできることも何度でも遊びたくなる要因の一つです。

キャラクターは番号ごとの役割系統は同じですが、各人物の詳細な効果は大きく異なります。それらキャラクターカードと建物カードをカスタマイズすることで、妨害要素が強いもの、建設スピードを上げられるものなど、様々なプレースタイルに対応できるため、飽きが来ることなく遊ぶことができます。

建物カードの手札など多少の運要素はありますが、戦略と読み合いが楽しいボードゲームです。

https://twitter.com/YamadaGamez/status/1717485182377468318

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