テニスのバックボレーのコツ【片手編】現役テニスコーチが徹底解説!
今回はテニスの片手で打つバックボレーのコツについて、現役テニスコーチの土居諒太コーチに伝授頂きました。
男性の場合バックボレーは片手打ちが主流で女性の場合は両手打ちが主流ですが、両手から片手に変える女性もいらっしゃいます。
「威力のある片手バックボレーを打てるようになりたい」
「バックボレーで深さをコントロールできるようになりたい」
「そもそも片手バックボレーをちゃんと習ったことがない」
バックボレーで悩む方は一般の方でも多いかと思います。学生時代はインターハイでシングルスベスト16、インカレでダブルスベスト4の実績を持つ土居諒太コーチに片手バックボレーのコツを伝授して頂きました。
片手バックボレーの手首の形
片手バックボレー1つ目のコツは、『手首の形』です。一般レベルだと割と、ボールを切るように打つ方が多いので、安定して厚く当てる為のポイントを教えてもらいました。
手首を手の甲寄りに背屈させる
手首の形を少しだけ、手の甲よりに背屈させましょう。手首をほんの少しだけ外側にして、ラケットの面が少しだけ自分の方に向く形になるかと思います。
手の甲に背屈させずにラケットをセットするとその時点で面が上を向いてしまうので、それを元に戻すという動作が生じてしまいます。少し背屈させて、適度に力が入る形をキープすることで効率的に厚い当たりのバックボレーを打つことができるというわけです。
腕とラケットの角度を135度でキープ
2つ目が腕とラケットの角度についてです。一般的にはこの角度を90度で構える方が多いかもしれません。そこからさらに45度倒して、135度のイメージでラケットをセットしましょう。
腕とラケット135度の角度に、且つ前述の手首の背屈を取り入れた形をキープすることで、片手のバックボレーを打つ時の面も、ショットの軌道も安定性が増します。
下に切りすぎないように注意して厚く当てる
ボールの下を切りすぎないというのも注意が必要です。手首の背屈が緩むとラケットヘッドも落ちてしまい、結果的にボールの下を切る当たり方をしてしまいます。
なので、先程お伝えした形をキープしたうえで厚く当たるように、インパクト後はラケットを前に出すように意識してみてください。
横向きをキープ
ボールに対して身体が開かないように、身体を横向きにしたままバックボレーを打つということです。横向きから身体が開いてしまうと、ラケットも横の動きが入るので当たりも薄くなりやすく威力も出ません。
左手を右手と反対方向に動かす
横向きを維持したまま片手バックボレーを打てるように、『右手と左手を反対方向に動かす』ように意識してみましょう。
それぞれの手が反対方向に動けば片方へ一方的に上体が回転することもなく、ボレーを打つ際にも身体が開いくを抑えてくれます。身体の構造を上手く利用して、質の高い片手バックボレーを打てるように練習してみてください。
左手はギリギリまでラケットに添える
右利きであれば、片手バックボレーを構えるときに左手をテニスラケットのエッジ部分に添えているかと思います。ここで、左手をラケットから離すスピードについても考えてみましょう。
基本的に右手と左手は同じ速さが動きます。ゆっくりボールを返す場合は右手の動きもゆっくりになるので、左手をラケットから離すタイミングも合わせて遅くした方がタイミングも合わせやすいです。
右手と左手の動きが合うことでバックボレーの面も安定して、厚い当たりでボールを捉えることができます。
足で追いつく
ここまで手首の角度や身体の向き等、主に上半身の動きについてお伝えしました。3つ目は片手バックボレーでの足の使い方について教えてもらいました。
体重移動のパワーを利用する
体重移動で重要なのが、上半身を捻ると同時にラケットセットを完了させる『ユニットターン』によって横向きの姿勢を作ることです。
ユニットターンで横向きを作ることで左足に体重を乗せて、これを右足で踏み出す際に生まれる体重移動のパワーをボールに伝えて当てるようにしましょう。重心を移動させながら打つイメージです。
打ってから踏み出した足を着地させる
踏み出した足が地面に着地してから打つのではなく、打ってから足が着地するという順番で打つように意識してみてください。
完全に踏み出してから打つと、既に左足から右足への体重移動も完了している場合もあるので、体重移動のパワーがボールに伝わらずに当たるので注意しましょう。足の重心が移動するタイミングで当てることで、パンチの効いた片手バックボレーが打てます。
まとめ
今回お伝えした片手バックボレーのコツは以下です。
・手首を手の甲寄りに背屈、腕とラケットの角度は135度
・左右の手を反対方向に動かして身体を横向きでキープ
・足を踏み込んで体重移動のパワーでボールを打つ
テニススクールでも片手バックボレーについてここまで細かくレクチャーする機会も多くはないので、今回は貴重な会でした。一度に複数の要素を実践しようとすると混乱してしまうので、1つずつ意識して取り入れて、片手バックボレーをマスターしましょう。