【2026年最新】テニスATP・WTAのツアースケジュール ツアーの仕組みも解説
プロのテニス選手は、(スポンサー契約などもありますが)試合に勝つことで収入を得ています。大会に参加し、試合に勝ってポイントを貯め、ランキングを上げていかなければなりません。
ここでは、一年間を通して世界各地で行われている大会(ツアー)と、その仕組みを紹介します。
目次
※ このコンテンツはテニスベアが独自に制作していますが、広告を含む場合があります
【2026年】ATPツアーの全日程(スケジュール)
| 日程 | クラス | 大会名 | サーフェス | 開催場所 |
|---|---|---|---|---|
| 1/2〜11 | - | ユナイテッドカップ | ハード | パース・シドニー/オーストラリア |
| 1/5~12 | ATP250 | ブリスベン国際 | ハード | ブリスベン/オーストラリア |
| 1/5~11 | ATP250 | 中国銀行香港テニス・オープン | ハード | 香港/中国 |
| 1/12~17 | ATP250 | アデレード国際 | ハード | アデレード/オーストラリア |
| 1/12~17 | ATP250 | ASBクラシック | ハード | オークランド/ニュージーランド |
| 1/18~2/1 | グランドスラム | 全豪オープン | ハード | メルボルン/オーストラリア |
| 2/2~9 | ATP250 | 南フランス・オープン | ハード(室内) | モンペリエ/フランス |
| 2/9~ | デビスカップ(予選) | 各都市 | ||
| 2/9~15 | ATP500 | ダラス・オープン | ハード(室内) | ダラス/アメリカ |
| 2/9~15 | ATP500 | ABNアムロ世界テニス・トーナメント | ハード(室内) | ロッテルダム/オランダ |
| 2/9~15 | ATP250 | アルゼンチン・オープン | クレー | ブエノスアイレス/アルゼンチン |
| 2/16~21 | ATP500 | カタール・エクソンモービル・オープン | ハード | ドーハ/カタール |
| 2/16~22 | ATP500 | リオ・オープン | クレー | リオデジャネイロ/ブラジル |
| 2/16~22 | ATP250 | デルレイビーチ・オープン | ハード | デルレイビーチ/アメリカ |
| 2/23~3/1 | ATP500 | メキシコ・オープン | ハード | アカプルコ/メキシコ |
| 2/23~3/1 | ATP500 | ドバイ・テニス選手権 | ハード | ドバイ/アラブ首長国連邦 |
| 2/23~3/1 | ATP250 | チリ・オープン | クレー | サンティアゴ/チリ |
| 3/4~15 | ATPマスターズ1000 | BNPパリバ・オープン | ハード | インディアンウェルズ/アメリカ |
| 3/18~29 | ATPマスターズ1000 | マイアミ・オープン | ハード | マイアミ/アメリカ |
| 3/30~4/5 | ATP250 | ティリアック・オープン | クレー | ブカレスト/ルーマニア |
| 3/30~4/5 | ATP250 | 全米男子クレーコート選手権 | クレー | ヒューストン/アメリカ |
| 3/30~4/5 | ATP250 | ハサン2世グランプリ | クレー | マラケシュ/モロッコ |
| 4/5~12 | ATPマスターズ1000 | モンテカルロ・マスターズ | クレー | モンテカルロ/モナコ |
| 4/13~19 | ATP500 | バルセロナ・オープン | クレー | バルセロナ/スペイン |
| 4/13~19 | ATP500 | BMWオープン | クレー | ミュンヘン/ドイツ |
| 4/22~5/3 | ATPマスターズ1000 | ムチュア・マドリード・オープン | クレー | マドリード/スペイン |
| 5/6~17 | ATPマスターズ1000 | BNLイタリア国際 | クレー | ローマ/イタリア |
| 5/17~23 | ATP500 | ハンブルグ・ヨーロピアン・オープン | クレー | ハンブルグ/ドイツ |
| 5/17~23 | ATP250 | ジュネーヴ・オープン | クレー | ジュネーヴ/スイス |
| 5/24~6/7 | グランドスラム | 全仏オープン | クレー | パリ/フランス |
| 6/8~14 | ATP250 | リベマ・オープン | 芝 | セルトーヘンボス/オランダ |
| 6/8~14 | ATP250 | ボス・オープン | 芝 | シュツットガルト/ドイツ |
| 6/15~21 | ATP500 | ハレ・オープン(テラ・ウォルトマン・オープン) | 芝 | ハレ/ドイツ |
| 6/15~21 | ATP500 | クイーンズクラブ選手権(HSBC選手権) | 芝 | ロンドン/イギリス |
| 6/21~27 | ATP250 | マヨルカ選手権 | 芝 | マヨルカ/スペイン |
| 6/22~27 | ATP250 | イーストボーン国際(ロスシー国際) | 芝 | イーストボーン/イギリス |
| 6/29~7/12 | グランドスラム | ウィンブルドン | 芝 | ロンドン/イギリス |
| 7/13〜19 | ATP250 | ノルデア・オープン | クレー | ボースタード/スウェーデン |
| 7/13〜19 | ATP250 | スイス・オープン | クレー | グシュタード/スイス |
| 7/13~19 | ATP250 | クロアチア・オープン | クレー | ウマグ/クロアチア |
| 7/20〜26 | ATP250 | ゼネラリ・オープン | クレー | キッツビュール/オーストリア |
| 7/20〜26 | ATP250 | エストリル・オープン | クレー | エストリル/ポルトガル |
| 7/27~8/2 | ATP500 | シティ・オープン | ハード | ワシントンD.C./アメリカ |
| 7/14~19 | ATP250 | ミフェル・オープン | ハード | ロス・カボス/メキシコ |
| 8/2~8/13 | ATPマスターズ1000 | ナショナルバンク・オープン(旧ロジャーズ・カップ) | ハード | モントリオール/カナダ |
| 8/13〜24 | ATPマスターズ1000 | ウエスタン・アンド・サザン・オープン(シンシナティ・オープン) | ハード | シンシナティ/アメリカ |
| 8/23〜29 | ATP250 | ウィンストン・セーラム・オープン | ハード | ウインストン・セーラム/アメリカ |
| 8/31~9/14 | グランドスラム | 全米オープン | ハード | ニューヨーク/アメリカ |
| --- | デビスカップ(予選) | --- | 各都市 | |
| 9/23~29 | ATP250 | 成都・オープン | ハード | 成都(チョンツー)/中国 |
| 9/23~29 | ATP250 | 杭州・オープン | ハード | 杭州(ハンチョウ)/中国 |
| 9/29~10/1 | - | レーバーカップ | ハード(室内) | ロンドン/イギリス |
| 9/30~10/6 | ATP500 | 木下グループ・ジャパンオープンテニス選手権 | ハード | 東京/日本 |
| 9/30〜10/6 | ATP500 | チャイナ・オープン | ハード | 北京/中国 |
| 10/7〜18 | ATPマスターズ1000 | 上海オープン(ロレックス・上海・マスターズ) | ハード | 上海/中国 |
| 10/19〜25 | ATP250 | ハード(室内) | アルマトイ/カザフスタン | |
| 10/19〜25 | ATP250 | ヨーロピアン・オープン | ハード(室内) | ブリュッセル/ベルギー |
| 10/19〜25 | ATP250 | リヨン・グランプリ | ハード(室内) | リヨン/フランス |
| 10/26〜11/1 | ATP500 | スイス・インドア(バーゼル・オープン) | ハード(室内) | バーゼル/スイス |
| 10/20〜26 | ATP500 | エルステ・バンク・オープン | ハード(室内) | ウィーン/オーストリア |
| 11/2〜18 | ATPマスターズ1000 | ロレックス・パリ・マスターズ | ハード(室内) | パリ/フランス |
| 11/8〜14 | ATP250 | BNPパリバ・ノルディック・オープン(旧:ストックホルム・オープン) | ハード(室内) | ストックホルム/スウェーデン |
| TBD | ATP250 | TBD | TBD | TBD |
| 11/15〜22 | - | ATPツアーファイナルズ | ハード(室内) | TBD/イタリア |
| TBD | - | デビスカップ・ファイナルズ | ハード(室内) |
TBD/イタリア |
| TBD | - | ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ | ハード(室内) | ジェッダ/サウジアラビア |
【2026年】WTAツアーの全日程(スケジュール)
| 日程 | クラス | 大会名 | サーフェス | 開催場所 |
|---|---|---|---|---|
| 1/5~1/14 | WTA500 | ユナイテッドカップ | ハード(室内) | パース、シドニー/オーストラリア |
| 1/5~12 | WTA500 | ブリスベン国際 | ハード | ブリスベン/オーストラリア |
| 1/5~12 | WTA250 | ASBクラシック | ハード | オークランド/ニュージーランド |
| 1/12〜17 | WTA250 | ホバート国際 | ハード |
ホバート/オーストラリア |
| 1/12〜17 | WTA500 | アデレード国際 | ハード | アデレード/オーストラリア |
| 1/19~2/3 | グランドスラム | 全豪オープン | ハード | メルボルン/オーストラリア |
| 2/2〜7 | WTA500 | ムバダラ・アブダビ・オープン | ハード | アブダビ/アラブ首長国連邦 |
| 2/2~8 | WTA250 | トランシルバニア・オープン | ハード(室内) | クルジュ=ナポカ/ルーマニア |
| 2/2~ | WTA250 | オストラバ・オープン | ハード(室内) | オストラバ/チェコ |
| 2/9〜15 | WTA1000 | カタール・トータル・オープン | ハード | ドーハ/カタール |
| 2/16〜22 | WTA1000 | ドバイ・テニス選手権 | ハード | ドバイ/アラブ首長国連邦 |
| 2/23〜3/1 | WTA250 | ATXオープン | ハード | オースティン/アメリカ |
| 2/23~3/1 | WTA500 | メリダ・オープン・アクロン | ハード | メリダ/メキシコ |
| 3/2〜13 | WTA1000 | BNPパリバ・オープン | ハード | インディアンウェルズ/アメリカ |
| 3/16〜28 | WTA1000 | マイアミ・オープン | ハード | マイアミ/アメリカ |
| 3/30〜4/5 | WTA500 | クレジット・ワン・チャールストン・オープン | クレー | チャールストン/アメリカ |
| 3/30〜4/5 | WTA250 | クラロ・コルサニータス・カップ | クレー | ボゴタ/コロンビア |
| 4/6~ | --- | ビリー・ジーン・キングカップ(予選) | 各都市 | |
| 4/6~12 | WTA500 | アッパー・オーストリア・レディース・リンツ | クレー(室内) | リンツ/オーストリア |
| 4/13〜20 | WTA500 | ポルシェ・テニス・グランプリ | クレー(室内) | シュツットガルト/ドイツ |
| 4/13~19 | WTA250 | ルーアン・オープン | クレー(室内) | ルーアン/フランス |
| 4/20〜5/2 | WTA1000 | ムチュア・マドリード・オープン | クレー | マドリード/スペイン |
| 5/4〜16 | WTA1000 | BNLイタリア国際 | クレー | ローマ/イタリア |
| 5/18〜24 | WTA500 | ストラスブール国際 | クレー | ストラスブール/フランス |
| 5/18〜24 | WTA250 | SARラ・プリンセス・ラーラ・メリヤム・グランプリ | クレー | ラバト/モロッコ |
| 5/25〜6/8 | グランドスラム | 全仏オープン | クレー | パリ/フランス |
| 6/8〜14 | WTA250 | リベマ・オープン | 芝 | セルトーヘンボス/オランダ |
| 6/8~14 | WTA500 | クイーンズクラブ選手権(HSBC選手権) | 芝 | ロンドン/イギリス |
| 6/15~21 | WTA250 | ノッティンガム・オープン(旧ロスシー・オープン) | 芝 | ノッティンガム/イギリス |
| 6/15〜21 | WTA500 | ベルリン・レディース・オープン(ドイツ・オープン) | 芝 | ベルリン/ドイツ |
| 6/22〜28 | WTA500 | バート・ホンブルク・オープン | 芝 | バート・ホンブルク/ドイツ |
| 6/22〜28 | WTA250 | イーストボーン国際(ロスシー国際) | 芝 | イーストボーン/イギリス |
| 6/29〜7/12 | グランドスラム | ウィンブルドン | 芝 | ロンドン/イギリス |
| 7/13〜19 | WTA250 | ヤシ・オープン | クレー | ヤシ/ルーマニア |
| 7/20〜26 | WTA250 | ハンブルグ・レディース・オープン | クレー | ハンブルグ/ドイツ |
| 7/20〜25 | WTA250 | ライブスポーツ・プラハ・オープン | ハード | プラハ/チェコ |
| 7/27〜8/2 | WTA500 | シティ・オープン | ハード | ワシントンD.C./アメリカ |
| 8/3~14 | WTA1000 | ハード | トロント/カナダ | |
| 8/10~21 | WTA1000 | ウエスタン・アンド・サザン・オープン(シンシナティ・オープン) | ハード | シンシナティ/アメリカ |
| 8/24〜29 | WTA500 | モンテレイ・オープン(アビエルト・GNPセグロス) | ハード | モンテレイ/メキシコ |
| 8/24〜29 | WTA250 | テニス・イン・ザ・ランド | ハード | クリーブランド/アメリカ |
| 8/31〜9/13 | グランドスラム | 全米オープン | ハード | ニューヨーク/アメリカ |
| 9/14〜20 | WTA500 | グアダラハラ・オープン・アクロン | ハード | グアダラハラ/メキシコ |
| 9/14〜20 | WTA250 | サンパウロ・オープン | ハード | サンパウロ/ブラジル |
| 9/21~ | --- | ビリー・ジーン・キングカップ(ファイナル) | --- | |
| 9/21〜26 | WTA500 | シンガポール・オープン | ハード(室内) | シンガポール/シンガポール |
| 9/21〜26 | WTA250 | コリア・オープン | ハード | ソウル/韓国 |
| 9/28~10/9 | WTA1000 | チャイナ・オープン |
ハード |
北京/中国 |
| 10/12〜18 | WTA1000 | 武漢・オープン | ハード | 武漢/中国 |
| 10/19~25 | WTA250 | 木下グループ・ジャパンオープンテニス選手権 | ハード | 大阪(ITC靭テニスセンター)/日本 |
| 10/19~25 | WTA500 | 寧波オープン | ハード | 寧波/中国 |
| 10/26〜11/1 | WTA250 | 広州・オープン | ハード | 広州/中国 |
| 10/26〜11/1 | WTA500 | 東レ・パンパシフィック・オープン | ハード | 東京(有明テニスの森)/日本 |
| 11/2〜11/8 | WTA250 | チェンナイ・オープン | ハード |
チェンナイ/インド |
| 11/2〜11/8 | WTA250 | 香港テニスオープン | ハード | 香港 |
| 11/2〜11/8 | WTA250 | 江西省オープン | ハード | 九江/中国 |
| 11/9~16 | --- | WTAファイナルズ | ハード(室内I) | リヤド/サウジアラビア |
| 11/16~ | --- | ビリー・ジーン・キングカップ(プレーオフ) | --- |
※ WTA125大会は記載しておりません
テニスのプロテニスツアーの仕組み
プロのテニス選手は、男子は「ATP」、女子は「WTA」に加盟して大会に参加します。ATP(Association of Tennis Professionals)とは男子プロテニス協会で、WTA(Women's Tennis Association)は女子テニス協会のことで、ランキングや大会を管理しています。
プロのテニスツアーは一年中あり、各大会はもらえるポイントや賞金によって、グレード分けされています。どの大会に出るかは選手が選べますが、ATPもWTAも、上位選手は出場が決められている大会もあります。
上位の選手はシード権が与えられて本戦から出場できます。一方で下位の選手は、予選から勝ち上がっていかなければなりません。下位選手にとっては、一大会の中での試合数が増えるのでその分過酷です。
ATP/WTAの試合はどうやったら観られる?おすすめの動画配信サービスを紹介
ATP、WTAの試合は、グランドスラムのように大会規模が大きかったり、日本人選手が出場する場合には日本のテレビ局で放送されることもありますが、それはとてもレアケースです。基本的にはテレビでは放送されないため、特にライブ中継を無料で観ることは難しいでしょう。
そのため、有料の動画配信サービスを利用することが一般的です。
動画配信サービスにはいくつかありますが、その中でもおすすめは以下の3つです!自分が観たい試合や好みに合わせて選びましょう!
U-NEXT
生中継にこだわりたい方は、『 U-NEXT』 がおすすめです。
U-NEXTは、これまで数多くのテニス中継を担ってきたWOWOWに取って代わり、2025~2029シーズンのATPツアー(ATPツアーファイナルズ、ATPマスターズ1000、ATP500、ATP250、ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ)を独占ライブ配信することが決まっています。
月額料金は2,189円(税込)です。この月額プランを31日間無料で体験できるキャンペーンも設定されているので、気になっている方はこの機会に登録してみてはいかがでしょうか。
WOWOW
テニス中継ならココというくらい浸透してきたのが『WOWOW』です。
これまで数多くの試合を生中継してきましたが、2024シーズンをもってATPツアーの中継を終了することが決まりました。しかしながらテニス要素が取り除かれるわけではありません。グランドスラムの4大会(全豪、全仏、ウィンブルドン、全米)は、引き続き配信が予定されています。
その他の試合はライブ配信こそなくなれど、エキシビションマッチ、錦織圭選手や大阪なおみ選手といった日本を代表するプレーヤーのインタビュー動画など、テニス要素を引き続き楽しむことができます。テニスの特集番組なども定期的に組まれているので、テニス好きにとっては非常に充実したサービス内容です。テニス以外にも番組が充実しているので、他のスポーツや音楽、映画やドラマなど様々な楽しみ方があります。
月額料金は2,530円(税込)で、それ以外はかかりません。加入月は無料で利用できます。
また、オンデマンドを利用することで、スマホやタブレットでライブ放送を観ることができるので、外出先や移動中でもテニス観戦が楽しめます。デバイスは5台まで登録できるため、出先などでも気にせず利用することができます(ただし、複数デバイスでの同時視聴はできないので注意しましょう)。
WTA TV
『WTA TV』は、WTA公式のオンライン動画サービスで、WTAの試合をライブで視聴することができます。料金は、月額なら1,100円、年額は8,256円の他、特定の大会だけを視聴できるプラン(547円)も設定されています。
サイト内は基本的にすべて英語で表記されていますが、WTAの情報満載のサービスです。
その他のサービスはこちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください!
ATPワールドツアーとは

男子選手がしのぎを削るATPワールドツアーには、「グランドスラム(4大大会)」「ATPファイナルズ」「ATPツアーマスターズ1000」「ATPツアー500」「ATPツアー250」「ATPチャレンジャーツアー」があり、獲得できるポイント数や賞金によって分けられています。
1000、500、250は、優勝するともらえるポイントを表しています。わかりやすいですね。
ランキングシステム
エントリーランキング
男子の世界ランキングは「ATPエントリーランキング」で表されます。一般に「世界ランキング○位」というのがこれを指します。シーズン中は、原則月曜日から日曜日まで一週間ごとにランキングが発表されます。
ATPエントリーランキングは、直近の52週間に出場した試合のうち、18大会のポイント数の集計です。18大会とは、グランドスラムの4大会、ATPマスターズの8大会、ATP500の中で成績の良かった4大会、ATP250の中で成績の良かった2大会が対象で、その18大会で獲得したポイント数の合計でランキングを出します。
ATPエントリーランキングは、前年のポイントを持ち越せます。例えば、前年のグランドスラムで優勝して2000ポイントを獲得した場合、翌年の同じグランドスラムまでは2000ポイントを保有できるのです。
ただし、優勝を逃すと、その年に獲得したポイントとの差分だけ保有ポイントが減ることになります。
チャンピオンズレース
シーズン一年間のランキングは「チャンピオンズレース」と言われ、1月1日からシーズン終了時(ATPファイナルズに残った選手はファイナルズが最後)の大会の中で、成績の良かった18大会で獲得したポイントの合計で競います。1月1日になればチャンピオンズレースのポイントはリセットされ、全員が0ポイントからスタートです。
グランドスラムとマスターズは、たとえ初戦敗退でも欠場をしてもポイントに反映されます。欠場ならプラスされるポイントはゼロなので、これらの大会の結果はランキングにかなり影響するわけです。
下位の選手は予選敗退する可能性もあり、なかなかポイントをもらえません。そういった選手は、ATPポイントを獲得できる大会で成績のよかった18大会のポイントが合計されます。
グランドスラム
グランドスラムはテニスツアーの頂点の大会で、「全豪・全仏・全英・全米」の4つあります。前年のATPエントリーランキングが30位以内の選手(コミットメントプレーヤー)は、出場義務があります。優勝は2000ポイント、準優勝は1200ポイントと、他の大会と比べて非常に多くのポイントを稼ぐことができます。
ATPファイナルズ
一年間のツアー終了時の年間ランキング(チャンピオンズレース)トップ8人のみが出場できる大会なので、上位の選手はこの大会に出ることを目指し、シーズン終盤は熾烈な争いが繰り広げられています。
ただし、9位から20位までにグランドスラム優勝者がいた場合は、8位の選手と入れ替わり、優勝者が出場できます(優勝者が2人以上の場合は、ランキングが上の選手のみ)。また、9位以下の上位2人は補欠として待機します。
ATPファイナルズもポイントが付与されます。ATPエントリーランキングは18大会分のポイントの合計ですが、ATPファイナルズ出場選手はここでの獲得ポイントも加算されます。つまり、18+1大会分のポイントがATPエントリーランキングに反映されるのです。
ATPファイナルズは8人が2組に分かれ、総当たりの1次リーグ(ラウンドロビン)を行い、上位2名が準決勝、決勝と進んでいきます。試合に出るだけ(21万5000米ドル)でも補欠になるだけ(11万6000米ドル)でも賞金がもらえ、ラウンドロビンで1勝するごとに21万5,000米ドルと200ポイントがもらえます。
全勝優勝すれば287万1,000米ドルと1500ポイントが入るので、トップ選手はファイナルズまで厳しい戦いが続きます。
ATPマスターズ1000
「マスターズ1000」と言われる9大会は、優勝すると1000ポイントが、準優勝者には600ポイントが付与されます。賞金総額は大会によって異なりますが、約450万~700万米ドル。優勝賞金は約89万~119万米ドルです。
グランドスラムに次ぐ格付けのマスターズ1000の9大会をすべて制覇すると「ゴールデンマスターズ」と呼ばれ、ノバク・ジョコビッチが達成しています。モンテカルロを除く8大会は、コミットメントプレーヤーには出場義務があります。
ATP500
ATP500は、年間16大会行われています。東京で開催される「ジャパンオープン(木下グループ・ジャパンオープンテニス選手権)」もATP500の大会です。優勝者は500ポイント、準優勝者は300ポイントもらえます。賞金総額は約146万~315万米ドルで、優勝者には約31万5,000~67万8,000米ドルが渡されます。
コミットメントプレーヤーは、16大会の中で4大会に出場義務があります。さらに、4大会のうち1つは、全米オープン以降に行われる大会(ジャパンオープンを含め4つある)に出場しなければなりません。
ATP250
ATP250の優勝者には250ポイント、準優勝者には150ポイント入ります。賞金総額は約43万7,000~124万米ドルで、優勝者は約7万8,000~21万米ドルがもらえます。
ATP250は開催数が決まっているわけではなく、年間30前後の大会が行われています。コミットメントプレーヤーは、どれか2大会に出場するという義務があります。
ATPチャレンジャーズ
ATPの下部ツアーのATPチャレンジャーは、あくまで目安ですが、ランキングが100位弱以下の選手たちが主に試合をする場です。テニスの試合を見ているとランキングの差ほど実力差は感じられませんし、ハイレベルな戦いが繰り広げられます。当然番狂わせもあります。
しかし、そういった選手でも、一般的にはトップ選手が集う大きな大会では予選突破も困難です。そのため、ATPチャレンジャーで試合を重ねて、力をつけていくわけです。
ときに、トップ選手も調整のために出場することがあります。錦織選手も、ケガ明けにチャレンジャーから復帰したことでも話題になりました。
ATPチャレンジャーは年間150以上の大会が世界各地で行われており、日本でも何大会か開催されています。だいぶ少ないですが、ATPチャレンジャーも当然、ポイントや賞金が出ます。大会によってポイント数が異なり、優勝者には80~125ポイントが入ります。賞金総額は約5万4000~16万3,000米ドルで、優勝者は約7,200~2万2,000米ドルがもらえます。
ITFワールドツアー(フューチャーズ)
ATPチャレンジャーよりもさらに下の大会がITFワールドテニスツアーです。以前はフューチャーズや男子サーキットと言われていました。
この大会はATP主催のATPツアーではなく、ITF(International Tennis Federation)が運営しています。ITFとは国際テニス連盟のことで、グランドスラムや男女の団体戦、車いすテニスなどもITFが公認、運営しています。
以前付与されていたATPポイントはなくなり、2020年より、新設されたITFポイントのみとなりました。賞金総額は1万5,000~2万5,000米ドルとかなり低くなります。
WTAワールドツアーとは

女子テニス協会「WTA」は、ATPとはまた異なる運営主体です。WTAの大会カテゴリーの呼称は2021年に一新され、現在ではATPと同じく優勝者が獲得できるポイント数を冠した名称になりました。ただし、獲得できるポイント数は、ATPとWTAでは異なります。
2021年からの新しいカテゴリーは、「グランドスラム」「WTAファイナルズ」「WTAエリート・トロフィー(2023年をもって廃止)」「WTA1000」「WTA500」「WTA250」「WTA125」となっています。
ランキングシステム
ランキングシステムは、エントリーランキング・レースランキングともATPと同じ仕組みです。ただし、ATPは18試合がランキング対象ですが、WTAの場合は過去52週間で獲得ポイントが多い16大会のポイントの合計で競います。
さらに、国別対抗戦のビリー・ジーン・キング・カップ(2020年9月に改名。旧フェドカップ)とWTAファイナルズで得たポイントも加算されます。
グランドスラム
グランドスラムはテニスツアーの頂点の大会で、オーストラリアン・オープン(全豪オープン)、フレンチ・オープン(全仏オープン)、ウィンブルドン(全英オープン)、全米オープンの4つがあります。男子や混合ダブルス、車いすテニスと同時に開催されます。
トップ10プレーヤーは出場義務があります。優勝すると2000ポイント、準優勝では1300ポイント入ります。
WTAファイナルズ
ATPファイナルズと同様、レースランキングの上位8人のみが出場できる大会がWTAファイナルズです。WTAファイナルズのポイントも、ランキングに加算されます。
優勝すれば最高で1500ポイント、準優勝すれば1080ポイントとなります。またラウンドロビンでは、負けてもポイントが入ります。そのためラウンドロビンの勝敗数によって、WTAファイナルズで獲得できる総ポイントが変わってきます。
WTAエリート・トロフィー(2023年をもって廃止)
2023年をもって廃止されましたが、WTAエリート・トロフィーは、WTA特有とも言える大会でした。
WTAファイナルズ出場者は上位8人ですが、この大会にはファイナルズに出られなかった9位以下の12人(うち1人が主催者推薦)が出場することができ、WTAファイナルズの翌週に行われる、WTAのシーズン最後の試合でした。
獲得ポイントは、優勝すれば最高で700ポイント、準優勝すれば440ポイント、またラウンドロビンでは負けてもポイントが入るため、ラウンドロビンの勝敗数によって、WTAエリート・トロフィーで獲得できる総ポイントは変わるというものでした。
WTA1000(旧WTAプレミア・マンダトリー、WTAプレミア5)
WTAプレミア・マンダトリーと旧WTAプレミア5を統合して、WTA1000という一つのカテゴリーになりました。ATPマスターズ1000に相当する大会です。
旧WTAプレミア・マンダトリーだった8大会は、男女共催です。優勝者には1000ポイントが、準優勝者には650ポイントが付与されます。
旧WTAプレミア5で開催されていた2大会でも、優勝すると1000ポイント、準優勝で650ポイントもらえます。
WTA500(旧WTAプレミア)
ATP500に相当するWTA500は、年間18大会が開催されます。日本で行われる「東レ・パン・パシフィック・オープン」もWTA500に含まれます。
優勝者に500ポイント、準優勝者には305ポイント入ります。
WTA250(旧WTAインターナショナル)
ATP250に相当するWTA250は、年間約20の大会が開催されています。日本で行われる「ジャパンオープン(木下グループ・ジャパンオープンテニス選手権)」もWTA250の大会です。
優勝者に250ポイント、準優勝者には180ポイント入ります。
WTA125(旧WTA125Kシリーズ)
ATPチャレンジャーと同様、WTAの下部ツアーです。優勝すると160ポイント、準優勝で95ポイントもらえます。
ITF女子ワールドテニスツアー(旧ITF女子サーキット)
ITFが開催する、女子の大会の中で一番下のカテゴリー。以前はITF女子サーキットと呼ばれていましたが、2019年にITF女子ワールドテニスツアーと名称変更されました。
世界各地で年間約500大会ほど開かれており、賞金もポイントも大会によって差があります。優勝すると10~150ポイント、準優勝では6~90ポイントです。