【動画解説】テニスのスライスの基本的な種類や打ち方のコツ

2023-04-15更新
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テニスのラリーをするとき、多くの人が打っているのはトップスピンだと思います。しかし、ストロークショットには大きく分けてもうひとつの種類があり、それがスライスです。

スライスと言えば、ギリギリ手が届いたときに使ったり、トップスピンを打てなかったときに咄嗟にスライスで返すという人は多いかもしれませんが、戦略的にスライスを使えると戦術の幅が広がります

今回はバックハンドで打つスライスにフォーカスして、攻めと守りそれぞれの場面で使い分けるスライスの種類について、打ち方、フットワークや狙いどころのコツなどを具体的に解説していきます。

監修
古村賢紀コーチ
フリー
元ユニバーシアード代表。主な戦績は、全日本ジュニア選手権18歳以下シングルス準優勝・ダブルス優勝(93年)、インカレインドア シングルス準優勝(97年)、ユニバーシアード日本代表(97年)など。自己過去最高ランキングJOP単31位、複22位、ATP単920位、複945位。 現在はテニス系YouTuberとして、テニファン(TennisFanatics)チャンネルを運営。

テニスのスライスとは

テニスのスライスとは、ボールにバックスピン(アンダースピン)をかけたショットのことです。トップスピンショットにはボールに順回転がかかっていますが、スライスはボールの進行方向とは逆に回転がかかっています。

スライスという言葉の通り、基本的には斜め上から斜め下へ切るようにスイングします。グリップは薄く握る(コンチネンタルグリップ・包丁を握るように)のが一般的です。

スライスはバウンド後のボールの弾道が低く、滑るように跳ねていくことが大きな特徴です。

スライスばかりでも大丈夫?

スライスはトップスピンに比べてスピードが遅いことも特徴です。そのため、スライスばかりを打つことは消極的、不利というイメージを持っている方もいるかもしれません。

しかし、スライスを打つメリットはたくさんあり、大きな武器となります

例えば、スピードを落としたボールを混ぜることで、ラリーのテンポを変えることができます。また、スライスをトップスピンで返球するには、トップスピン同士のラリーよりも球を持ち上げなければならないため、相手に楽にラリーさせないようプレッシャーを与えることができます。

他にも、同じフォームでも回転量やパワーを変えることで、伸びる・止まる・曲がる・深い・浅いなど多様な球種を打つことができるため、相手に攻撃を読まれにくくなります。

このようにスライスには多くのメリットがあるため、ぜひ身に付けたいショットの一つです。早速、スライスの基本的な種類や打ち方のコツをご紹介していきたいと思います。

テニスのスライスのグリップ

まずはスライスのグリップを確認しましょう。スライスを打つときには基本的にコンチネンタルグリップが一般的です。

コンチネンタルグリップ

コンチネンタルグリップとは、サーブやスマッシュ、ボレーなどでよく使われるグリップですが、スライスを打つ時の標準的なグリップとしても使われます。握り方は、「包丁を握るように」または「握手をするように」と表現されることが多く、地面に対して垂直に立てたラケットを上から握ります。

グリップの種類については、テニスベアのブログ内の他の記事でご紹介しています。詳しくはこちらをご覧ください。

テニスのスライスの種類

テニスのスライスの種類は大きく分けて、守りと攻めの2つです。

守りのスライス

まず1つ目は「守りのスライス」です。

相手に振られたときや追い込まれたときに使います。不利な体勢で打つことがほとんどなので、自分の体勢を立て直すための時間を稼げるよう、ゆっくりとした滞空時間の長いスライスです。

攻めのスライス

もう1つは「攻めのスライス」です。

時間的にもポジション的にも自分に余裕があるときに使います。相手を崩せるよう、低い弾道で攻撃的に滑っていくスライスです。

守りのスライスの打ち方とコツ

守りのスライスを打つときは、右利きのバックハンドの場合、左上から右下にかけてひっぱるような軌道でスイングします。

その際、左腕を後ろに残すことを意識しましょう。ラケットのスイングにつられて左手も前に出すと体が開いて力が分散してしまうため、良いボールが打ちづらくなります。体が回転して正面を向いてしまわないように気を付けましょう。

フットワークのコツ:サイドステップでセンターへ戻る

守りのスライスを打つ場面では、自分が不利な体勢がほとんどです。左右に走らされている状態なので、ボールをとったあとは体勢を立て直すためになるべく早くセンターへ戻ることが大切です。そこで意識したいのが、追いかけてスライスを打った勢いとその反動を利用するサイドステップです。

右利きのバックハンドの場合、ボールを取った時点では横向きで右足が前に出ている状態ですが、追いかけてスライスを打った勢いで左足を一歩余分に踏み出して正面を向きましょう。そこから左足で地面を蹴るようにしてサイドステップを始めると、左から右方向への体重移動をスムーズに行なうことができるため、流れるようにセンターへ戻ることができます。

フォロースルーのコツ:前に長くとる

守りのスライスを打つ時のフォロースルーは、前に長くとりましょう。押し出すように前に長くフォロースルーすることで、コントロールしやすくなります。

狙いどころのコツ:クロスに深く返す

体勢を崩されている場面なので、相手のコートに入れるだけで及第点かもしれませんが、返球の狙いどころはクロスの深いところです。

深く返すことで、自分の体勢を立て直す時間を稼ぐことができます。また、続けて相手に攻め込まれたりエースを取られないようにするためにも、深いところになるべく返しましょう。

またクロスに打つ理由は、守りの効率を上げるためです。

バックハンド側に振られてなんとか返した後、次のショットで自分のオープンコート(デュースサイド)を狙われた時、ストレート(相手のアドバンテージサイド)から打たれるよりも、クロス(相手のデュースサイド)から打たれる方が状況としては不利です。打たれるまでの時間が短いうえ、ボールの入射角的にコートの外に向かってボールが逃げていくので、追いかける距離が長くなるからです。

守りの効率を上げるためにも、クロスに返しておくのが賢明です。

攻めのスライスの打ち方とコツ

攻めのスライスを打つときは、守りに比べてより厚い当たりを意識しましょう。つまり、インパクトの時、ラケットの角度を90°に近い状態にすることが大切です。厚く当てて、ある程度はじいて打つことで、低弾道の攻撃的なスライスにすることができます。

また、打つ時の体勢は前傾しないよう意識しましょう。体の軸ごと前傾してしまうと、最初から薄い当たりになってしまいます。体を起こして胸を張るような体勢にすることで、ボールに対してフラットに当てやすくなるはずです。

フットワークのコツ:キャリオカステップで前へ詰める

スライスの後の組み立て方によりますが、アプローチショットにして前に出たい場合は、キャリオカステップを使うと効果的です。キャリオカステップとは、右利きでバックハンドのスライスを打った場合、左足が右足の後ろ側をクロスしながら前へ詰めるフットワークです。

このステップを使うメリットは、体が開かない(体が正面を向かない)ことです。スライスを打つときは、守りであっても攻めであっても体が開かないことが重要なので、キャリオカステップは理想的なフォームでスライスを打つのに役立ちます。

フォロースルーのコツ: インパクトで止める

攻めのスライスを打つ時のフォロースルーは、止めることを意識しましょう。

右利きでバックハンドのスライスを打つ場合、テイクバックは左上の高いところから始まり、右下にかけてラケットをスイングさせ、インパクトと同時にフォロースルーを止めて、ボールをはじくことがコツです。

狙いどころのコツ:ストレートも効果的

攻めのスライスを打てる状態のときには、相手のオープンコートをどんどん攻めていきましょう。

右利きでバックハンドのスライスを打つシチュエーションでは、クロスに打って相手のバックハンドを攻めても良いですし、ストレートに打つのも効果的です。ストレートに打つ際には、多少のシュート回転をかけて相手をコートの外へ追い出しつつ、自分は前へ詰めておくことで、ボレーで仕留めるというポイントの取り方もできます。

試合を意識しよう

スライスは、

  • スイングするときの力の入れ具合
  • 厚い当たり・薄い当たりの加減
  • フォロースルーの加減

など、どのくらいが最適かを見定めながら自分のベストを見つけることが大切です。

特に攻めのスライスの場合、守りのスライスよりもうまくいく打点、当たり方、フォロースルーのバランスがシビアになるため、難易度は上がるかもしれません。より集中してピンポイントでボールをとらえられるよう、強い気持ちで練習しましょう!

また、最終的にどうポイントにつなげるかまで見据えて、スライスを打った後の動き方まで練習しましょう!

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