テニスの両手バックハンドを上達させる秘訣【プロ直伝の基礎知識】

2022-01-11更新
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今回はテニスの両手打ちバックハンドを上達させる秘訣について、関口周一プロに教えて頂きました。

「バックハンドに苦手意識がある」
「ショットの軌道をもっと安定させたい」
「気持ちよく打てるようになりたい」

そんな両手打ちバックハンドのあなたは必見です。

監修
関口周一プロ
Team REC所属
神奈川県出身。全日本選手権シングルス2016,17,18年 ベスト4の戦績を持つ国内屈指のオールラウンダー。

 【前提】両手打ちバックハンドは右手主導でも問題ナシ!

一般的に両手打ちバックハンドは左手主導と言われる場合が多いかと思います。ですが、実際のところ右手主導でもOKです。

関口プロも含む右手主導の選手は存在しますし、安定したバックハンドを打てる上級者も打つときに「右手○割・左手○割」等、小難しく意識している人は多くないかと思います。この「右手手動か左手手動か」は感覚的な部分なので、難しく考えず『飛んできた球を素直に打ち返す』ぐらいの抽象的なイメージでも問題ありません。

それを踏まえた上で読み進めてみてください!

関口プロが教える両手打ちバックハンドを上達させる秘訣

関口プロが意識している両手打ちバックハンドのポイントは以下の4つです。

・軸足をボールの後ろにセットし、反対の足を打ちたい方向へステップイン
・必要以上に上下の動きはつけず『素直に当てる』
・1つ1つの動作を止めず、スムーズに動く
・ラケット面の気持ち下側に当てる

軸足をボールの後ろにセットし、反対の”足を打ちたい方向”へステップイン

フォアハンドでも同じことが言えますが、両手打ちバックハンドでも軸足をボールの後ろ、つまりとんでくボールの起動の延長線上にセットします。これはボールとの距離感を掴むための動作です。その上で、反対の足、右利きなら右足を打ちたい方向へ出すことで、パワーのあるショットが打てるようになります。

両手打ちの場合は正面を向かず、横向きの態勢を作って身体を回していくのが主流ですが、その際に真横へステップインしても、ボールにパワーは伝わりませんよね。しっかりボールに体重を乗せるには、打ちたい方向へステップインすることを意識してみましょう。

フラット系のショットであれば上下の動きは必要ナシ【素直に当てる】

スピンをかけようとすると「下から上」というイメージが強くなり、意図せず膝が伸び上がってしまうことがあります。

基本的にボールはラケットの真ん中、スイートスポットに当たればしっかり飛ぶものです。「下から上」の動きを強く意識しなくとも回転は自然にかかりますし、前述の「打ちたい方向にステップイン」ができていればパワーも伝わるでしょう。実際、関口プロのバックハンドも早く鋭い軌道ながらもコートにはしっかり収まっています。

身体が上下すると目線もブレてしまい、ミスヒットするリスクも高くなるので、ラケットワークに関しては難しく考えず素直に振る、といったイメージで実践してみてはいかがでしょうか。

1つ1つの動作を止めない【一連の動き・流れをスムーズに】

これは初級〜中級レベルのプレーヤーと上級以上のプレーヤーの違いのひとつでもあるかもしれません。スプリットステップ、構える、ボールに近づく、インパクト…と、一連の動作がぎこちないと、タイミングもズレて綺麗に当てることも難しくなるものです。

バックハンドに苦手意識を持っている方でもこれに当てはまる場合は多いのではないかと思います。

逆に動きがスムーズになれば、インパクトのタイミングも合わせやすくなり、打点・ショットの軌道も安定してくるようになるでしょう。プロがゆったりとした余裕のある動きで簡単そうにナイスショットを打っているのも、フィジカル以前に適切なインパクトのタイミングが身体に染み付いているからこそです。もちろん、関口プロも例外なくテンポも良く素早いフットワークで、ボールも綺麗に当てていますよね。

1つ1つの動作を別のものと捉えず、足を常に動かし続けてバックハンドを打つようにしてみましょう。

面の気持ち下側にボールを当てる

バックハンドを打っているとき、

「普段通り打っているつもりなのに回転がかからない」
「軌道が高くなりすぎてアウトする」

と思うことがあるかもしれません。

その場合、ボールがラケットの半分より上の面に当たっている可能性があります。というのも、ラケットとボールが接触する際、ラケットの面はボールに押し出されて僅かに向きがズレるためです。そのため、面の上にヒットすると面が上を向いて軌道が高くなり、回転量も減少してコートに収まらなくなってします。

関口プロのバックハンドは動画をご覧になれば分かる通り、ラケットの真ん中以下の範囲にボールを当てていることで鋭い軌道で飛んでいるわけです。

一般的なラケットのフェイス面は100インチ前後で、ズレるとしても数センチ〜数ミリという世界なので難しく考える必要はありません。どちらかというと感覚的な話なので、アウトが多かったり回転のかかりが悪いときに「気持ち真ん中より少し下に当てる」ように意識してみてください。

両手打ちバックハンドを安定させるには『どこにどう当てるか』がポイント

両手打ちバックハンドのグリップやスイングの軌道、フォームはプロでも十人十色なのですから、自分自身に取り入れる際には「(自分に)合う・合わない」という問題が出てきます。

関口プロもご自身で語っているように、重要なのは手でどう作業しようかではなく、『どこにどう当てるのか』を意識することです現代はラケットの性能も上がっているので、しっかり当てることができればボールもしっかり飛びます。バックハンドが迷走してしまったときは初心に戻って「真ん中に当てる」ことを改めて意識してみるのも効果的です。

【まとめ】難しく考え過ぎず、素直に当てるのが基本

今回は両手打ちバックハンドの打ち方について、関口プロが意識・実践されていることをご共有頂きました。

関口プロの伝授された両手打ちバックハンドは、以下の4点です。

1.軸足をボールの後ろにセットし、反対の足を打ちたい方向にステップイン
2.上下の動きは抑えて素直に当てる
3.動きは止めず、スムーズに打つ
4.ラケット面の真ん中より気持ち下側にボールを当てる

関口プロのバックハンドはフラット系のショットが中心なので、端的にいうと小難しいことは考えず「素直に当てる」と言えるのではないでしょうか?考え過ぎてしまうとボールへの反応・準備も遅れてしまうので、1つずつ実践して取り入れていきましょう。

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